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精神障害者(統合失調症)の雑記ブログ

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー ブレイディみかこ 感想

日本人とイギリス人の間で生まれた子どもが、イギリスの中学校生活を送るなかで起きた出来事をまとめたものです。

 

中身の大半は差別に関する内容で、読んで考えさせられるものばかりでした。

 

イギリスって道を普通に歩いているだけで差別的な発言をされることがあるみたいですね。ヨーロッパはどこも同じなのでしょうか。

 

私は海外へ行ったことがないのでわかりませんが、この本を読んだ限りでは、日本はだいぶ差別が少ない国なのではないかと思いました。道端で差別的な発言をされることはさすがにないでしょうから。

 

ただしこの本にも日本で差別的な扱いを受けた描写があったので、一概に言えるものではないのかもしれません。でもイギリスほどひどくはないと思うな。

 

それにしても主要な登場人物である著者と著者の息子はタフですね。

 

数多くの差別を受けながらもたくましく生きているのが伝わってきました。私もこんなタフな精神がほしいものです。

 

本は差別に関する内容が多いのですが、著者のやさしさが出ているのか、本を読んでいても疲れたり辛い気持ちになるということはなく、むしろ優しい気持ちになれます。意図的なのかはわかりませんが、きつい内容のはずなのに軽い気持ちで読むことができます。これがこの本の一番いいところだと思います。

 

海外の子育てに興味のある人や、差別に関心がある人は特に惹かれる内容だと思いますが、単純な子育て日記としても読めると思いました。こんなにセンシティブな内容をやさしく書くことができるのはすごいと思いました。なぜヘビーな内容を読んでいるのにこんなに軽やかな気持ちになれるのでしょうか。不思議です。著者の人柄なのでしょうか。

 

思いテーマなのですが、軽い気持ちで読める本でした。面白かったです。